マイクロソフト社のフラッグシップモデル 「LifeCam Cinema」が発売されました。
メーカー希望小売価格6,650円です。
マイクロソフト LifeCam Cinema H5D-00006
今回は実機を入手できたので、様々な機能の検証をしてみたいと思います。
まず、機能面で注目なのが次の3点です。
- 最大1280 x 720のHD対応
- オートフォーカス(AF)
- 画角74度の広角レンズ
トレンドの機能を全て盛り込んだ、フラッグシップらしい「全部入り」です。
1280 x 720はフルHD(1920 x 1080)には及ばないものの、充分な高画質です。
防犯やペット等の監視目的なら、このくらいの解像度が必要です。
広角レンズのおかげで多人数で写ることができるので、”遠くの家族にテレビ電話” 等の目的には最適です。
リビング等に大勢が集まると通話相手にとても喜ばれるでしょう。
一般的な画角60度くらいのwebカメラだと、1人の顔しか入りません。
演奏や実況に使うならAFが必要になります。
AFありなら、カメラを気にせず何かをしているところを写せます。
AFなしだと、常にカメラの撮影範囲を気にしながら使わなければなりません。
このカメラではなく、カメラの専用ソフト(ドライバ)の性能になりますが。
「クリアフレームテクノロジ」と名づけられた画質補正機能が搭載されています。
これはゲインやホワイトバランスや色相等の各設定値をベストバランスに自動補正するモードが使えるということです。
これを使用すると各詳細設定が使用できなくなります。
まずはクリアフレームテクノロジを使用してみて、ちらつきや光量不足等の問題があればクリアフレームテクノロジを使わずに手動で設定するのがベストでしょう。
ところで、仕様によると最大解像度の1280×720(24bitカラー)で最大30fpsが使用できるのですが、
実際にこれを使うにはどのくらい環境が必要なのでしょうか?
いくつかの性能の異なるパソコンで試してみました。
- Windows 7 64bit版 メモリ8GB CPU6コア3.2GHz(PhenomⅡX6 1090T)の環境では、タスクマネージャーのCPU使用率が10%程度になります。このレベルのパソコンなら軽々と最大能力を使えますね。
- Windows 7 64bit版 メモリ8GB CPU4コア3GHz(AthlonⅡX4 640)の環境でCPU使用率が25%程度になります。軽いとは言えませんが、これでも実用範囲ですね。
- WindowsVista 32bit版 メモリ4GB CPU2コアGHz(Core2Duo Q6600)の環境だとCPU使用率がほぼ90%以上ですが、なんとか30fpsで使用できています。しかしこれでは実用的とは言えないので、このレベルのパソコンなら解像度かフレームレート(fps)のどちらかを落として使用するべきでしょう。
- WindowsXP 32bit版 メモリ1GB CPU1コア1.06GHz(Celeron M423)の環境だとCPU使用率100%でも6fpsくらいしか出せません。完全にパソコン側の性能不足ですね。
結論としては「LifeCam Cinemaの最高性能を引き出すにはCPUは4コア以上が必要」と感じました。
2コアのパソコンではちょっと厳しい感じです。
その他に気付いた点として
内蔵マイクを使用すると、オートフォーカスの動作音が入ってしまいます。
自分自身の音を拾ってしまうのはちょっと間が抜けていますね。
音が大切なときは別マイクを用意するか、オートフォーカスを使用しないか、どちらかです。